アキラのランド節

最高裁裁判官国民審査とブラジャー  [08/19/2009]


お盆も過ぎて、8月も下旬にはいりました。8月30日の衆議院議員総選挙&最高裁判所裁判官国民審査も近づいてきました。

私は、現在の日本の状況に大きな不満はありません。清潔な水洗トイレから水が派手に出ること、水道もガスも電気も使えること、インターネットは繋がっていること、空から爆弾が落ちてこないこと、ミサイルがどこかから飛んでこないこと、街角に戦車が現れないこと、スーパーマーケットに行けば食材がいっぱいで、カネ出せば入手できることに満足しています。手紙をポストに投函すれば、確実に届くことに満足しています。感謝しています。

ついでに、私の人生は私自身でナントカできますので、政治家や官僚に、ああしてもらいたいとか、これしてもらいたいとか思いません。私は、近代人だから、ランディアンだから、政府が必要悪だと知っています。

いいとか悪いとかの問題ではありません。政府ってのは、人間性の不備から生じる「必要悪」なんだから、政府関係の類の仕事というのは、そういう人間性のマイナス面に関わることなのだから、政治家や官僚とか役人というのは、心ならずも、詐欺師になるしかないんだ、選挙活動中は街頭で客引きする売春婦にならざるをえないんだ、よくやるわ・・・と思っています。

あ、政治家志望で、ただいま、尊敬する衆議院議員立候補者の選挙活動をお手伝いしている真っ最中の某桃山学院大学OBさん、気を悪くしないでね。いいじゃないの、幸せならば。まあ、私だって教師という詐欺師みたいなもんだからさ。

ただ、一種の詐欺師である私でさえ、他の詐欺師たちに邪魔されたくありませんし、だまされたくありません。だから事実を知っておきたい。誰が詐欺師か知っておきたい。詐欺師の手口を知っておきたい。

だから、欲しいのは事実です。中央官庁の官僚さんたちの(本来ならば国民の福祉に使われるはずなのに官僚個人の搾取的蓄財に横領される)税金浪費システムの全貌&日本の財政破綻の全貌&国防問題の全貌です。欲しいのは事実という情報です。

なのに、マスコミは酒井法子さんの失踪騒ぎとか、覚醒剤やっていたとか、矢田ナントカという美人女優の亭主(下品な顔したタレント。名前忘れた)が、「ヤク仲間」の全裸の美人の死体を遺棄して逮捕されたとか、どうでもいいことばかり報道します。

今日にいたっても、まだノリピー報道やっています。このタレントさんというか女優さんというか歌手さん(iTune Storeで、「碧いうさぎ」売れていますね〜〜)について、私は全く関心がなかったのでありますが、あんまり何度もニュースとかで取り上げられて、その姿かたちが放映されたので、「うわあ、美人だねえ〜〜♪」とあらためて、その美貌を再認識しました。

酒井さんって、アイドルのわりには、演技力もあり、ある種の気品すらある人ではないですか。言うまでもなく、美智子皇后の気品とは違います。『婦人画報』みたいな気品ではないです。そーいう正統派の気品じゃあないですよ、もちろん。

たとえば、お金持ちランクの極道の奥さんとか、京都は祇園の一流の芸妓さんとか、銀座の一流クラブにお勤めの女性たちが持つ、世間や通俗を知り尽くしたすえの非常に垢抜けて洗練された、やったら度胸のすわった姿勢がかもし出す不穏なる静謐(せいひつ)感というか、凄味(すごみ)という意味での気品ですね〜〜そういう類の品というものもあるのだよ。

ノリピーのお父さんは暴力団関係者だったそうですが、だから何だ?「芸術」なんてレヴェルではない日本の芸能界に、まっとうな堅気の家庭で育った人間が入るはずないでしょう?テレビに登場する人間になりたいなどと本気で思うのは、よほど頭が足りないか、よほど生育歴に問題があるかの、どちらかです。

だってアイドルとかテレビのタレントとかって、他人次第の仕事でしょう?テレビを見るとかコンサートに行って時間つぶしするとか、他人がやっていることを眺めるしか能と脳のない大衆の、これまた移り気で根拠の希薄な「人気」というものに左右される仕事でしょう?正気ならば、やっていられない類の仕事でしょう?

アイドルやタレントは、自分自身を喪失することと引き換えに名声とカネを得るのです。自分の技術や知識や才能ではなく、自分ではない他人が作った幻影から逸脱しないように生きることが、アイドルさんたちの仕事です。よほど「無私」な人間にしか務まらない仕事です。真の利己主義に生きるだけの自尊心を育(はぐく)むことができなかった人間にしか勤まらない仕事です。

あんな美人で才能もあるのに、ノリピーは「無私」で「自己評価が低い」から、あんなのと結婚したのです。警察に連れて行かれると、ベラベラと何でもかんでもしゃべる「へたれ」の気の小さい情けない、女房をかばうことなんか金輪際できない駄目男と関わったのです。真の利己主義に生きるだけの自尊心を持っている女は、どんな資産家の息子でも、高学歴のエリートでも、IT長者でも、あの類の男は相手にしない。

そういう「無私なアイドル」が必要とされる社会というのは、未成熟な人々が多数派を占める社会です。俳優とかタレントなんか、「麻薬やっていようが、女や男が何人いようが、アルコール中毒だろうが、真夜中に公園で奇声を発して全裸で踊り狂っていようが、芸人として面白い仕事やってくれれば、それで結構。芸人にまっとうな社会の道徳なんか期待しません。道徳が習慣にならない環境に育った人にだって生きる余地があるのが文化国家です。豊かな社会です」と思えない幼稚な人々の多い社会です。

女ひとりに寄ってたかって、やいのやいのと、しつこいぞ。みっともないぞ。

真に報道すべきことは報道しないで、どーでもいいことばかり声高に言い募るマスコミとマスコミ人種って、下司(げす)だよね〜〜

ところで、ずっとランド節もランド語録も更新が滞っております。申し訳ありません。メチャクチャに多忙だったわけでもなく、疲労が激しかったわけでもありません。忙しいといえば、『水源』を翻訳していた頃のほうが、はるかに余裕がなく忙しかったです。

人間ってのは、本気でやりたいことがあれば、どんなに忙しかろうが、疲れていようが、やるもんです。書きたいことがあれば、書くもんです。しかし、ここ数ヶ月の私には、そういう「気」がありませんでした。無気力ということではありません。いろいろ考えていました。いろいろ読んでいました。

このサイトを立ち上げたのは、2001年の秋でした。すでに8年近くが経過しました。その間に、『水源』と『利己主義という気概』の翻訳をして出版していただきました。ありがたく、充実した8年間でした。

しかし、今の私は、なにやら足踏みしているような状態です。

アイン・ランドの書いた言葉に触れて、日本語に変換する作業から離れている日々だから、寂しいだけなのかもしれません。もしくは、アイン・ランドが自分の中に入り込みすぎているので、アイン・ランドに関する次の段階の仕事をするのに必要な、アイン・ランドの仕事や思想に対する「(熱い)距離」がとれない状態なのかもしれません。

あるいは、これは、「アイン・ランドに、ちょっと飽きた」ということなのかなあ?とも考えます。「飽きる」というのは、対象の価値とは関係なく起きる感情です。一種の「疲労」です。どんな人格者にも、どんな頭脳明晰な友にも、どんな美人にも男前にも飽きることがあるでしょうし、離れていたくなる時期があるのでしょう。

人間の細胞は5年もすれば全部入れ替わると聞いたことがあります。ほんと?福岡伸一氏の科学啓蒙本に、あたろうかな。『生物と無生物のあいだ』(講談社現代新書,2007)と、『できそこないの男たち』(光文社新書,2008)と、『世界は分けてもわからない』(講談社現代新書,2009)は面白かったな。福岡氏は、文章がすっごくいいです。品格があって無駄がなく客観性がある文章です。それでいて、内容がスッキリ頭に入ります。「日本版(人柄のいい)リチャード・ドウォーキン」です。私は、理科が苦手なので、科学系啓蒙本は大好きです。理解できなくても大好きなのだ!

5年すると細胞が入れ替わるのが本当ならば、だからこそ、どんなにお気に入りの衣服やアクセサリーでも飽きるのでしょう。細胞が全部新しいものにとって変わる過程で、眠っていた遺伝子のスイッチがオンになったり、もしくはオフになったりして、それまでの自分からすれば思いもかけないことが好きになったり、まったく違う価値観を持つようになるのでしょう。

と、また非科学的なことを言っておりますが、要するに人間は変わるのであります。

テレビ通販番組などで、よく高価なバッグとか装飾品を、「一生モノですから。お子さんやお孫さんに残すこともできますし」とか言って売りつけていますが、「一生もの」なんてものは、自分自身以外には存在しません。

だから、どんな高価なものでも、ひとつとない贅沢な品物も、後生大事にしないで、しまいこまないで、使い倒しましょう〜〜♪ガンガン酷使しましょう〜〜♪対象は、物だろうが人だろうが、好きでいる間にガンガンいじくって、触りまくって、蹴飛ばして、愛しまくりましょう〜〜♪

いかに趣味が良かろうと、高価だろうと、必ず飽きる。また趣味や美意識は個人的なものだから、骨董とか芸術作品とか宝飾品とか、そんなもん親から残されても、子や孫は愛せない。残すならば世界基軸通貨の現金か金地金か不動産にして。こういうのは、みんな誰でも普遍的に愛せるから。ははは。

私は素直な人間なので、生物である自分の生物学的事実(生理)に忠実です。関心が5年単位くらいにコロコロ変わります。自宅にせよ、勤務先の近くに借りている部屋にせよ、研究室にせよ、コロコロ変わってきた私の関心の残骸(ざんがい)が、書籍の山の形となって、空間を占拠し収拾がつきません。その残骸(になるであろうものたち)は、今もなお着実に生成され続けております。どうするんや!?

ひとつもモノになっていない我が人生の軌跡の残骸。「この道一筋」の方が安上がりなのになあ・・・

英文学の分野では、親がウイリアム・シェークピア研究者で、自分もシェークスピア学者というのがいますが、親と同じ業界にはいることさえ気が知れないのに、研究対象も同じにするなんて全く気が知れません。でも同じ文献を利用できるから、安上がりではあるよな。

私は安上がりではありません。しかたないです。いいじゃないの、幸せならば。自分が自身に投下した資本を回収できないアホであることの結果を、私は引き受けます。最初はモデル・ルームみたいに素敵な部屋だった自宅の各部屋は、今では「残骸」を崩さないように気をつけて歩かねばならない「商品管理ができてない古書店」の倉庫です。とうていお客様など呼べません。どうするんや!?

あ、思い出しました。書店で雑誌GOETHE(ゲーテ・・・ならば『漱石』とか『由紀夫』っていう雑誌名もありか。Ayn Randという女性雑誌どこか創刊してください)の8月号に、建築家の安藤忠雄氏の仕事場が紹介されていました。大きなデスクの前にいる安藤氏が上の位置にいるカメラに向かって微笑んでいる写真の右側の書棚に、『水源』がおさまっているのを、私は発見しました!!!

世界史の年表みたいな本数冊のとなりに『水源』の分厚い背表紙が見えました!!!お忙しいのに、あの長編小説を読んでくださったのでしょうか???

安藤忠雄氏にせよ、安藤氏が私淑した、スイス人建築家ル・コルビュジエ(Le Corbusier:1887-1965本名はCharles-Edouard Jeanneret-Gris.)にせよ、大学や大学院で建築を専攻したわけではなく、いわば独学で建築の世界に大きく貢献しました。いわゆる「ハワード・ローク」ですね〜〜♪ 安藤氏が『水源』にご関心がおありになるのも当然でしょう。ははは。

と、ここまで書いて思い出しました。そういえば、私は、某メジャー通信社の記者の方を通して、『水源』の表紙の帯の推薦文を書いていただけないでしょうか、と手紙に、小説の梗概&作家の紹介文を添えて、安藤忠雄氏にお願いしたことがありました。すぐに、氏からは、この種の依頼はおびただしく多いので(ごもっともです)、お引き受けするときりがなく仕事になりませんから、やむなくすべてお断りしているのです、残念ですが・・・という丁寧なご返信をいただきました。2004年の晩春のことでした。

うわ、5年ぶりに思い出した!そうか、『水源』が安藤忠雄氏の仕事場の書棚にあるのは当然か。自分で献本しておいて忘れていました〜〜やはり私はアホ。3歩歩くと忘れる鳥頭。

あ、もうひとつ思い出しました。7月の始めの頃に、副島隆彦氏の学問道場の会員の方からメイルをいただきました。雑誌BRUTUSの「巨人軍特集号」に、昨年と一昨年の最多勝投手のグライジンガー投手の愛読書が、「アイン・ランド」で、『利己主義という気概』(のオリジナル)との記事があったと、教えてくださったのです。ありがとうございます、寺石章人さま。

(この方が、良く知られた音楽プロデューサーであることは学生さんから教えてもらいました。私は今どきのクールなことは、どなたも何も知りません。失礼いたしました、寺石さん)。

私は、スポーツは、するのも見るのも全く駄目です。イチローだろうが、松井選手(和風美男子ゴジラのほうの松井さん)だろうが、よくわかりません。ですから、もちろん、このクライジンガー投手の存在すら知りませんでした。

雑誌BRUTUSを購入して確認したところ、クライジンガー投手は「哲学書が好き」とも言っておられます。野球選手らしからぬ(?)知的で温厚な感じの白人青年の写真が、そこにありました。ヴァージニア大学卒業だそうです。名門大学です。単なるスポーツ推薦入学者ではないようです。だって、アイン・ランドの愛読者だもの。

先日、テレビでプロ野球中継を眺めていた夫が、「この人が、クライジンガー投手だよ」と教えてくれたので、「え?ほんと、ほんと?」と、私は急いで画面に見いりました。やはり、聡明そうなハンサムな青年でした。選手生活引退後も、何らかの分野で活躍なさるのは確実な方だとお見受けしました。さすが、アイン・ランドの愛読者です。

アイン・ランドの愛読者であるのならば、私は宇宙人でも誰でもOKなんだよ!!

ところで、実は、ここからが今回のランド節の本番なのです。

唐突ですが、8月30日にある衆議院選挙の投票とともに実施される最高裁判所の裁判官の審査について、みなさま、今までのように機械的にスルーするのではなく、今回はXをつけてみませんか?「4人の最高裁裁判官たちに国民審査で×(バツ)を与える国民運動」に参加してみませんか?

私淑する副島隆彦氏は、前述の「副島隆彦の学問道場」の「今日のぼやき」において、竹崎博允裁判官と那須弘平裁判官と近藤崇晴裁判官と竹内行夫裁判官にXをつけようと、提唱しておられます。

私は、佐藤優さんの最高裁への上告を、7月1日に棄却した那須弘平裁判官にXをつけることは、心に固く決めていました。それまでは、裁判官の名前なんか関心はなかったのでありますが。

竹内行夫裁判官についてもXをつけることは、決めていました。だって、この人、もと外務省官僚でしょ?鈴木宗男氏と佐藤優氏を検察に売ったのは、この人でしょ?実質的には司法に関してはド素人の元外交官が、なんで最高裁にいるの?

他の竹崎博允裁判官と近藤崇晴裁判官については、これからじっくり検討します。みなさまも、どうぞご検討ください。

<以下、転載開始>

副島隆彦です。今日は、2009年8月10日です。

前回の今日のぼやき「1058」番でお知らせしたとおり、現在、不当な裁判を次々に行い、「国家の暴走」の主要な要素となっている最高裁判所の裁判官たちの中で、私たちが特に問題があると考える、以下の4人の裁判官に対し、来たる8月30日の国民審査(衆議院選挙と同時に行われる)で、×(バツ)をあたえる運動を始めたいと思います。

名付けて、「4人の最高裁裁判官たちに国民審査で×(バツ)を与える国民運動」です。

×(バツ)を「つける」のではなくて、国民が彼らに「罰(×、バツ)をあたえる」のです。私たちが、今回×(バツ)を与えるべきだと考えるのは以下の4人です。

×竹崎博允 (たけざきひろのぶ、2008年11月25日から最高裁長官、東京大学法学部卒 、裁判官出身)
×那須弘平 (なすこうへい、東京大学法学部卒 、弁護士)
×近藤崇晴 (こんどうたかはる、東京大学法学部卒 、裁判官)
×竹内行夫 (たけうちゆきお、京都大学法学部卒 、外交官)

以上の4人です。私たちのこの判断に、ご賛同くださいますようお願い申し上げます。今回、国民審査を受けるのは9人の裁判官ですが、そのうちの4人に限定することに意味があると思います。

  そして、私たちのこの考えに賛同してくださる人は、どうぞ、私たちのこのページを、ご自身のホームページやブログにどんどん貼り付けて、公表してください。ひとりでも多くの日本国民に、この国民運動を知らせてください。よろしくお願いします。

(中略)

まず、最高裁長官の竹崎という人は、最近導入された裁判員制度を実現させたという実績だけで長官になった人です。政府や法務省の方針に忠実に従う判決ばかりをだす裁判官のことを、「ヒラメ裁判官」と、弁護士の間では言います。それは、魚のヒラメのように上しか見えないという意味で、自分の出世の事だけを考えている人間という意味です。

ヒラメという魚は、海底の砂地にへばりついている間に、上のほうのエサの小魚ばかりを見ていたので、片目まで同じ側に移ってしまったという魚です。

  次に、“国策捜査(こくさくそうさ)”に引っかかった佐藤優(さとうまさる)氏の最高裁への上告を、この7月1日に棄却(ききゃく)したのが、那須弘平(なすこうへい)裁判官です。この人は弁護士あがりです。

三番目に、竹内行夫(たけうちゆきお)裁判官は、元外務次官です。次官というのが各省の官僚(行政官)のトップです。この人物こそは、小泉政権時代に、駐レバノン大使だった天木直人(あまきなおと)氏が、「アメリカべったりの小泉政権のイラク戦争支持に反対する」と言って、外務省の方針に公然と刃向(はむ)かって外務省を解雇(免職、めんしょく)になった天木氏のクビを切った責任者です。

それから政治家の鈴木宗男(すずきむねお)氏と佐藤優(さとうまさる)氏を、外務省の北方領土問題のことで罠(わな)に嵌(はめ)て失脚させた時の責任者の一人です。

佐藤優氏は、各所で、「外交官上がりの竹内行夫氏は、司法試験を受けて合格してから最高裁の判事になって欲しい。車の運転免許も無いのに、トラックの運転をされては危ない」と言っている。私も彼から直接聞きました。

そして、最後の4人目の近藤崇晴 (こんどうたかはる)裁判官が、植草一秀氏の「痴漢(ちかん)えん罪事件」の上告棄却(じょうこくききゃく)をした裁判官です。

近藤(こんどう)裁判官は、仙台高等裁判書の所長上がりだが、普通は、仙台高裁長からは、最高裁裁判官にはなれない。それがなったということは、よほど小泉純一郎首相(当時)から、好かれていたのだろう、と業界で囁(ささ)かれている。彼が任命されたせいで、他の適任者たちが落とされたのだから。

  近藤裁判官は、防衛医科大学教授が、東京・小田急線の満員電車内で、女子高校生の下着に手を入れるなどして、強制わいせつの罪に問われた事件では、今年の4月14日に、無罪判決を出しています。それにもかかわらず、植草事件の方は、ろくに審理もせずに、上告をあっけなく棄却しています。

最高裁裁判官は、権力に逆らう判決を出しては行けない、ということが脳に刷り込まれている人種です。長年「ヒラメ裁判官」の生活をしてきて、権力の大きな意志が働いている事件の場合、その判断に逆らないと、反射神経的に決断した人です。

だから、防衛医大教授の痴漢えん罪事件では、判決の「補足意見」の中で、「被害者の供述は、たやすく信用し、被告人の供述は頭から疑ってかかることのないよう、厳に自戒すべきだ」とか、「やったかどうかわからない以上、『無罪の推定』原理により、被告人には無罪を言いわたすべきなのである」と言っておきながら、植草事件では、まったく正反対の高裁判決を支持するとした。

この不正な判決によって、現在、刑務所に収監されている植草一秀氏のことを考えると、私たちはこの近藤裁判官の矛盾した判決をとうてい許すことができません。

これらの4人の裁判官のこれ以外の主な判決については、「忘れられた一票 2009★最高裁判所 裁判官 国民審査 判断資料」というウエブサイトにも詳しく載っています。

自分たち裁判官が何よりも大切にすべき、「司法権の独立」という考えを自覚せずに、ひたすら、自分たちに給料を払ってくれる法務省という“お上(かみ)”の方しか見ない癖(くせ)が終生抜けない裁判官を、国民の多数意思で罷免しなければならない。

私たち有権者が、この権利を行使できる、めったにないチャンスが、来たる8月30日の衆議院選挙の投票日です。

(中略)

以上、是非、私たち学問道場が提案します、「最高裁裁判官たちに国民審査で×(バツ)を与える国民運動」にご賛同くださるように心からお願い申し上げます。

副島隆彦拝
<以上、転載終り>

ということであります。みなさま、8月30日には有権者としての権利を行使いたしましょう。

最後に、ここ数ヶ月の間で、大笑いした出来事について書きます。私は、食料品以外は、だいたいがインターネットの通販を利用して購入します。

7月の始め頃、ネット検索しているときに、インポートもののブラジャーを主に扱うRoyal Blueというお店の上品なデザインのウエッブサイトを見つけました。サイズも豊富だし、色も綺麗で、種類も多いのです。女性の乳房といっても、いろいろです。ふたつの乳房が互いにそっぽ向いているとか、乳房自体はさほど大きくないが胸囲が大きいとか、巨乳だが重力に負けていないとか、巨乳なんで重力に負けっぱなしとか、小さいくせに重力に負けっぱなしとか、乳首がでっかいから、ブラジャーは乳首隠しのための厚い布地でないといけない、とか。

そのあたりへの対応は、日本の下着製作会社は駄目です。若い女の子向けには商品開発しても、オバサンは無視です。特にデブ系には冷たいです。オーダーもできますが、高価です。プロレタリアートの教師としては、ブラジャーにそんなカネ出せんわ!

そこに、このRoyal Blueです。私は喜びました。試しにひとつだけ、私は注文しました。届け先は、勤務先の研究室宛にしました。

まもなくして送られてきた箱の中には上品な甘い感じの薄緑色の紙の包みがはいっていました。「どんなかな〜〜」と、嬉々としてベリベリと包みを破いた私は驚きました。私が注文した商品以外に、赤いレースのついた小さなパンティ2着と、白いレースのついた小さなパンティ2着と、綺麗な刺繍のはいった白いブラジャーが、はいっていたからです。赤い花と白い花の小さな花束が紙包みから飛び出た趣です。

「あ〜〜間違えてる〜〜」と咄嗟に私は思ったのですが、そのとき、送られた箱の中に真っ白に綺麗な封筒に気がつきました。納品書や銀行振り込みの領収書とは別の封筒です。封筒の中には、高級な紙質の便箋数枚がはいっていて、そこには美しい達筆でなにやら書かれていました。

私は、そのお手紙を拝読して、大笑いしました。ゲタゲタギャハギャハ笑ってしまいました。さっそく、その手紙の書き主=お店の経営者の方にメイルしました。

なんと、そのRoyal Blueというお店は、2001年に卒業した私のゼミ生が経営しているお店だったのです!彼女は、卒業後バンクーバーに留学しました。2年後帰国して、ウエッブサイト制作会社に勤務しました。その後結婚し、赤ちゃんもお生みになりました。有能な彼女は、家庭と両立できる仕事で、語学力とウエッブサイト制作会社で身につけた技術を生かす仕事ということで、ブラジャーの種類の貧困な日本女性の問題を解決するインポートのアンダーウエアを販売する会社を、4年前に立ち上げたのでした。

私は、ウエッブサイト製作会社に就職した時点までしか、彼女の消息を知りませんでした。それが、思わぬ「再会」です!

彼女は私から注文が来たときに、その名前を何度も何度も見直したそうです。「フジモリカヨコって、あの・・・?」と。だよなあ。「アメリカの多文化主義がドウタラ」とか「ハンチントンの文明の衝突がドウタラ」とかゼミで言っていた、あの野暮なオバサンが赤いブラジャー?と思いますよね。

あの、言う必要もないことではありますが、しかし敢えて言っておきますが、私は、単に趣味として綺麗な鮮やかな色の下着が好きなだけでございます。生々しい「必要」があるからでは、ありません。見せたい人がいるわけではありませんし、見せてもいません。そーいう「女性としての現役時代」は過ぎたのでございます。その方面の元気は、もうないのであります(多分)。ただ、趣味として好きなだけでございます。楽しいから、好きなだけでございます。私には女装趣味もあるのでございます。は?

あんまり大きな声では言うのは、はばかられますが、たまたまデパートなんかに行きますと、私は男性の下着売り場もチェックします。今は、各ブランドが素晴らしくセンスのいいデザインのショーツや、鮮やかな色や柄のショーツ(トランクス?ボクサーパンツ?ブリーフ?どう呼べばいいのか?)を販売しています。あれは楽しいです。夫のみならず、お世話になっている殿方みなさんにプレゼントしたくなるほどの素敵さです。

しかし、まだまだ今の日本は、そこまで粋(いき)じゃない。へたにプレゼントしたら、変態と思われかねません。『水源』のレヴューをアマゾンに書いてくれた男子学生さんやOBにプレゼントしたら、完全に「セクハラ」だと思われるでしょう。残念です。プレゼントとして、きわめて実用的で、決して邪魔にならないと思うのですが。

それはさておき、話はもとに戻り、Royal Blueの女性社長、もと私の教え子の女性Mさんは、送り先が母校だったので、「このフジモリは、あのフジモリだ」と確信しました。「このまま黙っていようか・・・」と悩んだあげく、Mさんは、かつての教師に、商品とともに、お手紙とプレゼントを贈ってくださったのです。Mさん、お心遣いを、ありがとうございました。嬉しかったですよ〜〜♪

しかし、Mさん、ごめんなさい、せっかくプレゼントしてくださったのに、私のお尻はあんな繊細なレースの小さなMサイズのパンティの中におさまるようなモノではありません。おさまる予定もありません。でも他人にさしあげたりなんかしません。記念に大切に大切にさせていただきます。ジャケットの胸ポケットにチーフ代わりに入れるのは無理かなあ・・・

初めて注文したものが、なかなか良いので、さらに私は注文しました。明日に配達される予定です。

みなさま、女性のみなさま、同時に、女性にプレゼントなさりたい男性のみなさま、私のゼミ生であった、私がアイン・ランドに遭遇する前のゼミ生であった方のお店、Royal Blueさんを、よろしくよろしくお願いいたします。

お店の経営方法は、在庫をかかえるやり方ではありません。客から注文があったら、外国のメーカーにその商品の在庫を確認し、それからそのメーカーから輸入して・・・という方法ですから、多少時間はかかります。いいじゃないですか!美しい下着が来るのを心待ちにしつつ、そのことは忘れて仕事にはげんでいるときに、ある日美しい包みが届くなんて・・・日常のなかのロマンチック。

肌に身につけるものは大切です。とても大切です。一番外側の衣服は地味でも、下着は、Royal Blueさんが扱っているような素敵で品のいい美しい色合いのものを身につけたいものであります。こんな美しいものが庶民の手に入るのが文明社会です。ふつーの女が、オバサンが、美しいブラジャーやパンティを身につけることができる国こ先進国だ!

現在の日本には、このようなお店がある!美しい下着が手に入る!女がビジネスを始めて、そのビジネスによって恩恵を受ける女がいる。そういう女は機嫌がいいから、男も恩恵を受ける。いい国ではないですか、日本は。だけど、もっともっといい国にできるはずだ!

官僚の天下り先の特別法人とか団体とか、何やっているかわからない場所や人々を整理するだけでも12.6兆円ぐらいは浮くというのではありませんか。それだけの公的資金があれば、若い人々の失業問題の解消に大きく貢献できるのに。みなさま、8月30日の投票日までに、「植草一秀の『知られざる真実』」をじっくりお読みください。ここに事実があります。このブログはすごいです。あ、すでにもう読んでおられますか。ですよね。

みなさま、日本をもっといい国にするために、真の近代国家にするために、三権分立を実現させるために、文明社会の豊かさの象徴である美しいブラジャーとパンティを日本女性に届けてくださるRoyal Blueさんが、もっとビジネスしやすい、まっとうな努力が報われる国にするために、「4人の最高裁裁判官たちに国民審査で×(バツ)を与える国民運動」にご参加くださるようお願い申し上げます。

ついでに、更新をさぼってばかりではありますが、「藤森かよこの日本アイン・ランド研究会」も、ご贔屓(ひいき)くださるようお願い申し上げます。