アキラのランド節

「『肩をすくめるアトラス』愛読者の集い」を待つ廃人の夏  [08/19/2010]


天照大神(アマテラスオオミカミ)様が、高天原から下界を眺めて、現在の政権に怒り狂っているかに見える、この猛撃酷烈激暑の夏でございます。

みなさま、お元気で、健やかに、未来への希望と夢にあふれ、お肌もツルツルと、肩も凝らずに、涼やかに、エレガントに、毎日快適快食快便快眠で、お過ごしでしょうか? な、はずない?

2ヶ月以上も、本ウエッブサイトの更新をせず、申し訳ありません。6月からこのかた、いったい何をやって生きていたのか、思い出せないぐらいに怒涛の労働の日々が続きました。週末にもナンヤカヤ仕事が入り、何もない週末は、「一時的に死体」でした。

7月に入ると、2008年の4月のタイで体験した脳がドロドロに溶けるような摂氏40度に近い気温の日が、突如として始まりましたね。な・・・なんなんだ、いったい・・・

私は、盛夏スタイルの東南アジア風軽装というものは、好きではありません。なにか緊張に欠け、だらしない感じがして嫌いであります。学生さんは、ランニング・シャツにショートパンツに草履(ぞうり)みたいな「市民プールに通う夏休みの小学生」みたいなファッションでもOKですが、教師は、それでじゃ駄目だろ〜〜と、私は、夏でも長袖の上着は欠かさず、パンプスを履くという「淑女」でいるのが常だったのありますが。

しかし!今年は、駄目であります。降参であります。気軽に手洗いできて、すみやかに乾くポリエステル100パーセントの袖なしの類の衣服を身につけ、ハムの塊のような二の腕さらし、素足にサンダルをペタペタ履いて、出勤する有様です。ああ〜〜堕落したもんだ。

8月11日に春学期の仕事をすべて終えて、名古屋に帰って来てから1週間以上が経過しました。しかし、今となっても、集約的怒涛労働の後遺症と、猛撃酷烈激暑が重なり、私は「廃人」です。「俳人」ならば、よかったのに。暑いのよ、ああ暑いのよ、暑いのよ。

私の身体も心も脳も、私の指令を聞いてくれません。原稿も書けません。論文用の資料も読めません。幽体離脱をしているわけではありませんが、私は、廃人状態の私を、ボ〜〜〜と眺めているだけです。この廃人は、廃人のくせに、一丁前に食っているので、またデブりつつあります。恐怖のデブリングです。Deblingです。現在進行形です。

この廃人は、アマゾン経由で、ヨガパンツなるものを購入したのですが、不注意にも、サイズが「適応ウエスト88センチ〜100センチ」というものを注文してしまいました。さすがに、出腹体型の私でも、これはユルユルです。間違えて、男性用肥満サイズを選んでしまったのかもしれません。返品が面倒くさいので、構わず穿いていますと、折に触れてそのヨガパンツは足先にサッと、ずり落ちてしまいます。ずり落ちた瞬間、下半身がまことに涼しく爽やかに感じられるのですが、淑女としては、その姿は避けたい。で、ウエストの両端をつまみ縫い付けました。不細工ですが、これで、大丈夫です。

ネット通販の場合、くれぐれも、ちゃんとサイズの確認を、いたしましょう。パンツばかりは、大は小を兼ねません。

私は典型的なイヌイット(エスキモー)体型です。手足が短く、ずんぐりむっくりコンパクト、身体の表面積が小さく、寒冷地サヴァイバル向き体型です。ペンギン体型です。こんな私が、摂氏35度とか37度の熱帯を生きるのは、生物学的に無理があるのです!!進化論的に無理があるのです!!動物虐待に近いのです!

と、叫んでも、太陽は本日も容赦なく照りつけるのです。『ゲゲゲの女房』は、佳境に入るのです。いよいよラバウル戦記編なのです。猛暑だろうが不景気だろうが、税金は取られるのです。減税を掲げる河村たかし名古屋市長と名古屋市議会の対立は続くのです。リコールだああ〜〜いい〜〜!!市議会リコールの署名するぞ〜〜!!

なのに、減税を掲げる、このように立派な政治家であらせられる河村たかし名古屋市長を、民主党は決して支援しないのです。左翼の社会主義者の全体主義者で、アメリカの言いなりの民主党なんか、単にアメリカのいいなりの自民党よりタチが悪いのであります。ついでに、この民主党は中国の言いなりにも簡単になりそうであります。日本と日本人のことだけは考えないようであります。

だいたいさ〜〜アメリカだろうが中国だろうが、覇権国なんてものは、ろくなもんじゃない。アメリカは、むきだしに搾取的な覇権国だったが、中国は違うなんてことがあるものか。チベットやウイグルに対する姿勢を見れば、中国がアメリカよりまし(lesser evil)な「宗主国」になるはずないだろ〜〜油断するんじゃねーよ。こっそり、こそこそ、と、さりげなく、共存共栄しようね〜〜と笑顔で、台湾とインドとモンゴルとロシアと仲良くして、中国をぐるりと囲むぐらいなことしないと、まずいだろ〜〜

武器の輸出はできないとか言いながら、アメリカが認める第三国には輸出できるとかナントカ抜け道ばかりのくせに、もう、きちんと国内の防衛産業を守れよ〜〜いざというときは、いつ来るかわからない。国内の自前の国産防衛産業は守っておかないとまずいだろ〜〜技術ってのは、いつも使用されていないと維持できないぞ〜〜アメリカ製やロシア製や中国製より国産!!

どうせ人類は、あと300年くらいは、戦争をやらかす愚劣な生き物なのだから、せめて、もう生身の人間が痛い辛い思いしないような戦争形態にするしかないというわけで、戦闘の無人化が当たり前なのが、世界の潮流なんだから、ロボット産業に本気になれよ〜〜

ハリウッド映画のIron Manを他人事の絵空事と思ってんじゃないよ〜〜防衛産業の技術は、すぐに民生化できるのだから、移民政策きちんとやる気がないのならば、少子化労働力不足に備えて、本気でロボット開発しろよ〜〜老後の私のいい茶飲み話の相手になるような男前の、操作しやすい人型ロボットを、製造しておくんなまし。亡くなってしまったパク・ヨンハさんに似た東アジア男前型ロボットをお願いします。新製品ができたら、交換できるように、ロボットもリースできるようにしてね!

ついでに、「日本は世界唯一の被爆国ですからね〜〜核兵器を無効にする研究するのが、日本人の義務だと思うんですね〜〜」とかナントカ言いながら、核兵器の研究も怠りなく、してちょーらい。核ミサイルなんか撃ってきたら、即座に反撃するからね。誰が黙って死ぬか。

しかし、まあ、そもそもが、自治労とか日教組とか、公務員が支持母体の政党だから、国民の富を収奪して、効果の薄い類の再分配しかできないのは、最初から予測はついたのだけれども、ほんとに、ろくでもなかったな・・・

だいたい、無駄使いを抜本的に回避するために単年度予算方式をやめもせず(だから、3月になると、予算を年度内で使い切るために、道路工事があちこちで始まるんじゃ)、会計監査院でもできることを、「仕分けショー」なんて言って、仰々しく見せつけて、挙句の果てには、やはり財源が足りないので、福祉のために使いますから、消費税10パーセントにすると言いつつ、猛反発されると、低収入層には、そのかわりに所得税を軽減するとか、しないとか、なんだ、それ??

そもそもが、消費税のような間接税というのは、所得の少ない層からも、満遍なく徴収するために設定するものなのだからして、所得の低い人々には、消費税払ってくださるかわりに、他の面で補填します〜〜では、意味がないだろ〜〜馬鹿馬鹿馬鹿馬鹿馬鹿馬鹿馬鹿馬鹿あんど、馬鹿の36乗!

あのね、「与えて、与えて、与えて、必要とされなくなったら後ろに引っ込んで、小さくなってる」というのが、政府なの!「奪って、奪って、奪って、太る」ってのは、政府の仕事ではないの!それは、寄生虫のやることなの。それがいやならば、政府なんかになるな。政治家なんかになるな。役人なんかになるな。宿主(国民)が倒れるまで寄生しようなんて、サナダ虫にも劣る連中だ。

どうせ税金を徴収するしか、やれることがないのならば、民間ではできないことやれよ〜〜もうガンガン公共事業やらかして、失業者減らせよ〜〜ダムなんか、幾ら作っても構わんよ。無駄だから建設中止?中止したら、もっと費用がかかるってじゃないの、どこかのダムは?若い人が就職できないのでは、日本中が暗くなる。雇用、雇用、雇用!

雇用対策なんだから、今はしかたないと眼をつぶって、どうでもいいような大型建造物を建てまくって、長い眼で見て税収の増加を目論むなんてことは、政府にしかできないでしょーが?で、国民や民間企業が元気になったら、サッサと引っ込め。政府は、究極のドMでいいの!

日本中にリニア・モーターカー網張り巡らして、「地方」とか「陸の孤島」なんか日本から消滅させちゃえ。だいたい、新幹線が通ってない地域なんか、実質的にも、実感的にも、どうでもいいようなもんになっているのだから、日本じゃないようなもんだから、せっかくの狭いコンパクトな国土を有効利用したいのならば、どこもかしこも新幹線だ!!いや、リニア・モーターカーだ!

大阪東京間が、「のぞみ」でも2時間30分なんて、かかりすぎだ!せめて、1時間にしてちょーらい。大阪在住の人間が、帰宅時間を気にしないで、銀座の歌舞伎座の夜の部や、白金のレストランのディナーを楽しめるようにして、なんでいけないんだよ!せっかく、狭い国土に恵まれたんだから、その狭さを逆手にとって、国民の富にしちゃえ!都市と田舎の文化情報格差もかなり解消できるぞ。東京の勤務先に、青森から通えるじゃないの。無医村問題なんか消える。ちょっと行けば、名医のいる街がある。これこそ、真の日本改造計画。

え?贅沢??望みすぎ?欲望全開?身の丈にあった生き方をして、足るを知り、謙虚に慎ましく生きるのが人生??

あのね〜〜そーいう清貧は、19世紀の生き方なの!なんで、21世紀の人間が、そんな貧乏臭い生き方をしないといけないのか?アホか、アホか、アホか!人類は、どんどん進化、繁栄していいのだ!たたでさえ、島国の気の小さい人間が、よけいに縮んでんじゃないよ!!

あ・・・・

失礼いたしました・・・温厚な私としたことが、珍しく怒りを炸裂させてしまいまして・・・怒っても、せん無いことでございますね・・・

天照大神様、国民から収奪することしかできない連中の頭上にだけ、年がら年中、摂氏50度の暑さを、降(くだ)したまえ。

ところで!以下のお知らせこそが、今回の久方ぶりのランド節の本題の本題なのであります!

みなさま!アイン・ランド愛読者のみなさま!!アイン・ランド愛読者でもない、みなさま!来る、初秋の9月17日は金曜日の午後6時30分から8時45分まで、佐々木一郎氏主宰の「東京アイン・ランド読者会」が、「『肩をすくめるアトラス』愛読者の集い」を開催いたします!!

『肩をすくめるアトラス』(ビジネス社、2004)翻訳者の脇坂あゆみさんにお越しいただき、アイン・ランドとの出会い、Atlas Shrugged(1957)の翻訳を決心したいきさつや、翻訳のご苦労、アイン・ランドに対する思いなどについて、お話していただきます。もちろん、私も参加いたします!

同じアイン・ランドの翻訳者でありながら、私は、脇坂さんとお会いする機会に恵まれませんでした。いや、会おうと思えば、お会いできたのかもしれません。しかし、私は、変な環境では、脇坂さんにお会いしたくありませんでした。変な環境とは何か?

アイン・ランドに対する理解も愛情もない人間が、脇坂さんと私の間にいるような事態です。アイン・ランドに対する理解がない類の人間が、そばで、グジャグジャと軽薄で、小賢しい無駄口をたたきかねない状況です。

アイン・ランドは、私とは思想が違うところは多々あろうと、私にとっては、疲弊しきっていた47歳の私を活性化してくれた大恩人です。私が文学研究をやめて、再出発するよう背中を押してくれた作家です。アメリカでは知られたアイン・ランドですが、長く日本では紹介されませんでした。アイン・ランドの翻訳を志し試みた人々は、脇坂さんや私の他にも、いました。しかし、アイン・ランドの翻訳者は、脇坂さんと私になりました。つまり、結果的に、脇坂さんと私は、選ばれたのです。何者かに。運命に。

私では、Atlas Shruggedは、翻訳できません。私はプロの翻訳者ではなく、自分が訳したいものしか訳せないシロウトです。私は、The Fountainheadは翻訳しないと死ねない!と思うほど翻訳したかったのですが、Atlas Shruggedについては、そうは感じませんでした。だから、脇坂あゆみさんという方が、存在しなかったのならば、Atlas Shruggedの翻訳は、いまだに出版されていなかったでしょう。

あのね、あの小説はね、『肩をすくめるアトラス』はね、簡単に訳せるものではありません。分量のこと言っているのではありません。あの小説の世界に、ほんとうに愛情がなければ、情熱がなければ、翻訳できない、と言っているのです。

アイン・ランドの作品は、翻訳者に、単なる翻訳者以上であることを要求します。作品と作家に対する、心よりの「忠誠」を要求します。アイン・ランドの信仰者であることを要求します。少なくとも、彼女の作品を愛してやまないことを、激しく激しく、要求します。

『水源』については、私はアイン・ランドの要求を満たすことができるのですが、『肩をすくめるアトラス』については、アイン・ランドに応えたくても、不可能だったでしょう。万が一にも、The Fountainheadを訳したんだから、Atlas Shruggedも訳したら?なんて機会をいただいていたとしても、私は翻訳できなかったでしょう。

もし、そんな機会をいただいて、翻訳作業に取り掛かっていたら、私は右目ばかりでなく、左目も白内障になっていたでしょう。もしくは、勤務先の仕事との二重労働で大病になっていたでしょう。過労死していたかもしれません。

冗談ではないのです。『肩をすくめるアトラス』というのは、そういう作品です。Atlas Shruggedを翻訳するのというのは、とんでもない力業(ちからわざ)なのです。The Fountainheadを翻訳した私だからこそ、それは、誰よりもわかるのです!

Atlas Shruggedを翻訳してくださった脇坂あゆみさんに、私は感謝しています。アイン・ランドに出会ってから10年が経過した今だからこそ、しみじみ、思います。私では、Atlas Shruggedは翻訳できない、と。訳してくださる方がいて、ほんとうに良かった、と。脇坂さん、ありがとうございました。

ともかく、私は最も気持ちのいい環境、夾雑物のない環境で、脇坂さんとお会いしたかった。透明な気持ちでアイン・ランドについて、脇坂さんとお話したかった。今回のセッティングは、最高です!理想的です!

この機会を設けてくださった「東京アイン・ランド読者会」の主宰者である佐々木一郎さんに感謝いたします!佐々木さん、ありがとうございます。

  参加費は、8月31日までにお申し込みの場合は、税込み3000円だそうです。「早割り」ですね。それ以降の申し込みの場合は、参加費はいくらになるのかな?

この参加費の中には、会場の使用料や、コーヒーとかのお茶代などが含まれています。お申し込みは、http://www.b-document.com/autores/rand20100917.htmlから、お願いいたします!追って、会場とかのご案内が、「東京アイン・ランド読者会」の主宰者である佐々木一郎さんから、届くことでしょう。

「『肩をすくめるアトラス』愛読者の集い」のあとには、食事会といいますか、懇親会も予定されています。私は、懇親会に参加するとしたら、東京に宿泊しなければなりません。しかし、この際だから懇親会にも参加します! ホテルも予約したぞ。

この廃人の夏も、必ず終わりが来る。夜明けの来ない夜はない。良き願いは、必ず実現する。毀誉褒貶(きよほうへん)激しい誤解されやすいアイン・ランドの作品の光が、正当に評価される日は来る。搾取のない共存共栄の人類世界は、必ず実現する。私が生きているときには実現しなくたって、いつかは実現する。50年なんか、あっという間だ。100年なんか、すぐ過ぎる。

みなさま、初秋の金曜日の夕べを、ご一緒に歓談いたしませんか?

しかし・・・暑い・・・