書評    Almost Monthly Book Review
前へ戻る

■2002年11〜12月に読んだ本から

リズ・ダベンポート/平石律子訳
『気がつくと机がぐちゃぐちゃになっているあなたへ』
草思社 2002.9 \1300


原題の直訳は「混沌から秩序」だ。題名がキャッチーな、書店で平積みにされているような、この種の本は買うのも読むのも抵抗がある。しかし、私はすがるように読んだのだった。まずは、机の上に空きスペースを作る。片端から机上のものを一時避難用の箱に放り込む。次に机をコックピットにする。使い勝手がいいように文房具を揃える。次に「管制塔」を作る。手帳を入手してスケジュール管理する。全部そこに書き込む。次は書類の処理。郵便物や電子メールは、ゴミ箱行きか保留用か保存用か即座に決定。通販カタログは封も切らずに捨てる。最も肝心なのは「つねに優先順位を決めること」だ。最後にこれらのことを習慣にする。気を抜けば、元の混沌に戻るのはあっというまだから・・・

この「優先順位を決める」ってのが、ポイントよね。何が今の自分に一番大事か、今の自分は何が一番したいのか、あと一年しか生きられないとしたら、何やるか?こういうことを、いつも、いつも自分に確認することが、自分を見失わないということなのかな。ほんと、それをしないと、人生は日常のなかに埋没し、流され、砕け散り、後に残るのはゴミばかりと・・・。


前へ戻る